「オレオレ」「アポ電」「なりすまし」――。高齢者らが狙われるニセ電話詐欺の被害が後を絶たない。被害に遭わないためには不審な電話を取らないことが重要。その対策のために電話機も新たな機能が搭載され、進化している。
東京のビックカメラ有楽町店。固定電話のコーナーには「迷惑防止」機能がついた電話が並ぶ。
東京都練馬区の男性(71)は自宅の電話機の買い替えを検討しに訪れた。今も録音機能はついているが容量が少ないという。
不審な電話は「しょうちゅうかかってくる」。携帯電話も使っているが、「昔からの知り合いはやっぱり固定電話で電話をしてくる。固定電話は欠かせない」と話す。
ビックカメラの担当者によると、現在販売されている多くの固定電話で迷惑電話防止機能が内蔵されており、売れ筋も防止機能がついた電話だ。価格帯は1万5千円から4万円弱ほど。東南アジアを拠点にした特殊詐欺グループが強盗事件にも関与していたと報じられた事件以降、問い合わせが増えた。
パナソニックが22年に実施したインターネット調査によると、「離れて暮らす親や祖父母に不審な電話がかかってきた経験があるか」という質問に41・9%の人が「ある」と答えた。一方で、「ある」と答えた人に対策をとったか尋ねると41・3%が「対策をとっていない」と答えたという。
同社の電話機は、呼び出し音…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル